米空港利用者から没収された銃器の数が最多記録を更新 2014年、米TSA

米空港利用者から没収された銃器の数が最多記録を更新 2014年、米TSA

The Washington Timesが現地時間4日に報じたところによると、アメリカ運輸保安局(TSA)は昨年、アメリカ国内の空港の利用者から計2,210挺の銃器を没収し、1年間で没収した銃器数の最多記録を更新した。

この数値は2013年の1,813挺を約20%上回るもので、米国内の空港で没収された銃器の数は、2005年の660挺から年々増加傾向が続いている。

没収された銃器のうち70%以上は弾が装填された状態であり、中には薬室に弾が込められていたものもあったという。TSAの報道官であるリサ・ファーブスタイン(Lisa Farbstein)氏が明かした。

コロラド州の航空保安アナリストであるジェフ・プライス(Jeff Price)氏は、より多くの人が日々銃をコンシールドキャリーするようになり、銃を携帯していることを忘れたまま空港を利用してしまうことが問題の原因であると述べる。その根拠として彼は、コンシールドキャリーに関する規制が緩い州では空港の保安検査場に持ち込まれた銃器数が近年急増しているのに対し、厳しい銃規制法が敷かれるニューヨーク州などでは増加が僅かであることを指摘している。

昨年没収された銃器数が最も多かった上位12空港のうち5つは、全米でもコンシールドキャリーに関する規制が比較的緩いテキサス州にある。ダラス・フォートワース国際空港が1位、ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港が4位、ウィリアム・P・ホビー空港が6位、ダラス・ラブフィールド空港が11位、オースチン・バーグストロム国際空港が12位だった。過去2年連続で1位だったジョージア州のハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港は、2014年度2位に順位を落とした。

プライス氏は、空港で没収された銃器の多くは誤って持ち込まれたものであると考える一方で、故意に飛行機へ銃器を持ち込もうとする人々もいることを確信している。TSAによれば、昨月ニューヨーク州のジョン・F・ケネディ国際空港で逮捕されたある利用者は、分解された.22口径の拳銃をプレイステーション2の中に隠し持っていた。

イリノイ大学情報工学部のシェルドン・ジェイコブソン(Sheldon Jacobson)教授は、現代の航空機とそのコックピットは十分に強化されているため、機内に銃器が持ち込まれても銃器を用いて航空機を墜落させることは極めて難しいと述べ、爆発物がより大きな脅威となったことを指摘する。しかし、空港の保安検査場でどれだけ多くの爆発物が発見されたのか、そのデータは公表されていないという。

出典: Guns seized at U.S. airports in 2014 at record high – Washington Times
アイキャッチ画像: Tsa security checkpoint3 | Flickr – Photo Sharing!