【ユーロサトリ 2014】コルト社、AKマガジンを使用するモジュラーライフル「CK901」を発表


記事公開: 2014年06月29日 05時53分
最終更新: 2014年08月31日 16時15分

今月16日から20日にかけてフランスのパリで開催された国際兵器展示会「ユーロサトリ 2014」にて、Colt Defense社は、7.62 x 39 mm AK弾仕様の新型モジュラーライフル「CK901」を発表しました。

2010年には、7.62 x 51 mm NATO弾仕様から5.56 x 45 mm NATO弾仕様へ容易にコンバート出来るマルチキャリバー・モジュラーライフル「CM901」が発表されましたが、今回発表されたCK901は、その7.62 x 39 mm弾モデルとなります。

(Source: Remigiusz Wilk)

(Source: Remigiusz Wilk)

CK901の最大の特徴は、AK-47用のマガジンをそのまま使用することが出来る点です。
コルト社は、スティール製からポリマー製まで、現在入手可能な全てのAK用マガジンを用いて給弾テストを行い、互換性を確かなものにしていると発表しています。
また、CK901には、US Palm社のアメリカ製30連ポリマーマガジンが1本付属するそうです。

コルト社がIHS Jane’s 360に明かした内容によると、CK901は、イエメン陸軍のエリート部隊であるイエメン共和国防衛隊の要求に基づき、同共和国防衛隊が現在配備しているAK-47を更新する目的で開発されたようです。
多くの軍隊が配備中のAKを更新しようとする動きを見せる中で、コルト社は、CK901を「AKの代替となる次期サービスライフル」として市場に投入するものと思われます。その際、軍が大量に保有している7.62 x 39 mm弾やAKマガジンが使用出来るということは大きなセールスポイントになります。

 

CK901は、CM901と同様、作動方式にガス直噴 (DI) 式を採用していて、アッパーレシーバーはハンドガードと一体形のモノリシック、操作系統はアンビになっています。バレルレングスは16インチで重量は4.5キログラム。13インチのショートバレルモデルも展開されるそうです。

CM901が発売されてから、その民生用モデル (LE901-16S) がリリースされるまでに2年掛かりましたが、CK901の民生用モデルはリリースされるのでしょうか。

 

(Source: Military Times GearScout)

今年5月に開催された特殊部隊向け装備展示会・SOFIC 2014にて展示されたKnight’s Armament SR-47 (Source: Military Times GearScout)

「AKマガジンを使用する7.62 x 39 mm口径のAR-15」と言えば、Knight’s Armament社 (KAC) のSR-47が最も有名だと思います。
存在が確認されているのはたったの7挺で、そのうち6挺はUSSOCOMに納入され、残る1挺はKACの展示館に保管されているという逸話もあるSR-47の開発経緯について、余談ながら少しお話ししましょう。

2001年の9.11同時多発テロ事件後、「対テロ戦争」が進行する中で、アメリカ陸軍特殊作戦コマンド (USASOC) は、5.56 mm NATO弾に加えて7.62 mm AK弾を撃つことが出来るモジュラーライフルの開発計画「Special Purpose Rifle – Variant」(SPR-V) プログラムを打ち立てました。
それに対してプロトタイプを提出したのが、Lewis Machine & Tool (LMT) 社、Robinson Armament社、そしてKACでした。トライアルを経て、ストーナー63の発展型であるM96カービンを基にしたRobinson Armament社のRAV02 MCと、KACのSR-47が最終選考に残ります。
結果、SR-47に欠陥が見つかり、「SPR-V」の座はRAV02 MCが勝ち取りました。しかしその後、政府の判断によりSPR-Vプログラムは中止となってしまったのです。

RAV02 (Source: Robinson Armament)

RAV02 (Source: Robinson Armament)

SPR-Vプログラムは事実上、USSOCOMの「Special Operations Forces Combat Assault Rifle」(SCAR) プログラムに引き継がれました。
SCARプログラムでは、Robinson Armament社はRAV02 MCを改良したもの (現在のXCR) を、KACも「SLICK」(SOF Light Individual Carbine Kalashnikov) と呼ばれるガスピストン式AR-15を提出しましたが、結果は既に皆さんがご存知の通り、FN Herstal社のSCARに決定しました。

また、SPR-Vプログラムによって大口径弾の有効性を再認識した特殊部隊員たちの声を受け、「Enhanced Rifle Cartridge」(ERC) 計画が始動、結果として6.8 mm SPC弾が開発されるのですが、これはまた別の話です。

ちなみに、2012年にはRock River Arms (RRA) 社が、SR-47に酷似した民生用ライフル「LAR-47」を発売しています。

 

References: