先月、米ケンタッキー州のKnob Creek Gun Rangeで開催されたマシンガンシュートにて、機械的バックアップを備えた世界初のAR-15用電子制御式トリガーのプロトタイプが公開されました。
この電子制御式トリガーはCreative Digital社が開発したもので、プロセッサーと複数のセンサーにより制御されたソレノイドを作動に用いているようです。その利点と特徴を以下に挙げます。
命中精度の向上
電気信号を通じてハンマーのリリースを行うため、機械式トリガーに見られるような、シアが落ちるまでのトリガーの後退(クリープ)やシアが落ちる瞬間(ブレイク)が存在せず、命中精度の向上が期待できます。
バーストの発射弾数やフルオートの連射速度を制御可能(軍隊・法執行機関向け仕様のみ)
今回公開されたプロトタイプでは、セミオート/3点バースト/6点バースト/フルオートを切り替えることができます。また、毎分およそ550発~1,000発の間で連射速度を制御することも可能だそうです。
機械的バックアップを利用可能
バッテリー切れや電磁パルス(EMP)などにより電子制御が無効化されても、スイッチを切り替えるだけで、通常の機械式トリガーとして使用を継続することが可能です。
僕はしばしば、「電動ガンのトリガーは電子回路のスイッチに過ぎない」と揶揄することがあるのですが、とうとう実銃のトリガーも電子回路のスイッチと化してしまいました……。
民間向け仕様は近日発売予定、価格はおよそ200ドルとのことです。
Source: Wave of the future: A digital-electronic trigger (VIDEO) – Guns.com