上の写真はFlickrより。
米陸軍が次期拳銃M17としてSIG P320を選定した裏で、米海軍がMK26/MK27として第4世代グロックを制式化していたことが、NSN情報から明らかになった。記載された装弾数から、MK26がG26で、MK27がG19であると判断できる。
2015年の末、海軍SEALsのSIG P226(MK25)が2年以内にG19に更新されるという情報がM4CNETでリークされた。そのため、MK27はMK25を代替するものであると推測できる。
NSN情報によると、MK26には、純正ナイトサイト、水抜き機能つきスプリングカップ、大型のスライドリリースが装着されている。MK27には、小型ドットサイト用マウント(MOS)と、ネジ切り済みバレルが装備されている。
SOCOMは、2009年度に第3世代G19を “Combat Assault Pistol” として採用し、2010年度に第3世代G26を “Concealed Carry Pistol” として採用している。それにも関わらず、今回新たに第4世代G19/G26が採用されたのは驚きである。
1980年代のM9ピストル選定では、ベレッタとシグが最終候補に残り、陸軍はベレッタを採用し、海軍はシグを採用した。今回のM17ピストル選定では、シグとグロックが最終候補に残り、陸軍はシグを採用し、海軍はグロックを採用したことになる。この関係はとても興味深い。
陸軍デルタフォースに代表されるJSOC隷下部隊は、2005年からG19を使用していると言われている。2009年頃から、陸軍特殊部隊(USASOC)や空軍特殊部隊(AFSOC)もG19を使用するようになった。更に、2015年2月には海兵隊もMARSOCにおけるG19の使用を承認し、G19は今や古き良き1911の代わりとして運用されている。G19は現代の「SOCOMピストル」であると言える。
追記
SOCOMの第3世代G19/G26と、海軍のMK23~MK27ピストルのNSNナンバーを、参考までに記しておく。
- Gen3 G19 CAP: NSN 1005-01-571-9875
- Gen3 G26 CCP: NSN 1005-01-559-0724
- MK27(Gen4 G19): NSN 1005-01-658-1930
- MK26(Gen4 G26): NSN 1005-01-658-7261
- MK25(SIG P226): NSN 1005-01-613-2301
- MK24(HK45C): NSN 1005-01-587-3165
- MK23(HK MK23): NSN 1005-01-426-8951
- MK22(S&W M39)