この話は Twitter で既に書いたのですが、あれから新たに分かったこともあるので、補足説明も兼ねてこちらにも書かせて頂きます。
H&K HK416 のオペレーターズマニュアル (2007 年 8 月版) に記載されていた、レイルドハンドガード (マニュアルでは Free Floating Rail System, FFRS と名前がついています) の外し方が予想外でした。
HK416 のハンドガードは、1 本のスクリューでバレルナットに固定されています。問題なのは、このスクリューの外し方です。
このスクリューはどうやら普通の六角ボルトやプラスネジではないようで、マニュアルには、スクリューを外すには “use the Sling Snap Hook or the bolt lug” とあります。
つまり……
付属の HK スリングの金具を使うか、
またはボルトラグ (チェンバーのロッキングラグと噛み合うギザギザの部分) を使え、とあります。
ライフルにとって最も重要でデリケートな部分の一つであるボルトを、分解のツールとして使ってしまうのは流石にどうかと思いますが……。
2014/03/20 追記:
「ボルトラグでスクリューを回そうとしたらボルトもスクリューも変形してしまった」というユーザーの書き込みを NGG 君が見つけてくれました。
How to remove handguard hk 416? – HKPRO
ここまでは Twitter にも書いた話で、以下が補足説明になります。
付属の HK スリングの使い方を説明するページにも、ハンドガードを外すツールとして金具を使うよう指示があります。
しかし金具をよく見ると、矢印で示した部分が出っ張っていて、この部分でスクリューを回せるようになっていたことが分かりました。
スリングが「ハンドガード・リムーバル・ツール」としてアクセサリーリストに掲載されていたことも納得がいきます。
現地でハンドガードを外す機会がそこまで多いとは思えませんが、分解に必要なツールを銃のパーツに統合すること自体は良いアイディアだと思います。
ちなみに、東京マルイが製造する次世代電動ガン HK416 も、このハンドガードを固定するスクリューが外れにくいと評判のようで、このようなサードパーティー製の専用ツールが販売されていたりします。
実銃用の専用ツールはあるのでしょうか?
Reference:
Heckler & Koch (August 2007). “Enhanced Carbine & Rifle System HK416, Caliber 5.56 mm x 45: Operator’s Manual, August 2007 Edition”