「修正第 2 条」シャツを着ていた男が投票所から追い出される

「修正第 2 条」シャツを着ていた男が投票所から追い出される

1789 年に制定されたアメリカ合衆国憲法修正第 2 条、通称「修正第 2 条」 (Second Amendment, 2A) は、人民の武装権を保障するもので、銃規制反対派が「銃を持つ権利」を主張する最大の根拠となっています。

したがって、アメリカ国内では修正第 2 条を支持・主張するグッズも数多く販売されているのですが、修正第 2 条の T シャツを着て選挙に投票しようとした男性が、投票所から追い出されるという事件がテキサス州で発生しました。

 

事件が起きたのは、先週木曜日。テキサス州に住む Chris Driskill さんが、その日行われていた共和党の予備選挙の期日前投票に参加するため、投票用紙の記入所に向かおうとしたところ、次のような男性の声を、ふと耳にしたそうです。

「そのシャツを着ていたら投票は出来ませんね。シャツを裏返しにするか、さもなければ退出してください。」

彼が着ていた T シャツには、「修正第 2 条: 1789 年、アメリカ初の国土安全保障」とプリントされていました。
Driskill さんは、初めは発言の意味が全く理解出来ず、選挙職員が個人的に「修正第 2 条」に反対しているだけではないのか、と思ったそうです。
しかし実際は、Driskill さんは既にテキサス州の選挙規約に違反していたのです。

テキサス州選挙規約第 85 章第 36 条第 1 項は、「期日前投票の実施中、投票所に入る扉から 100 フィート (約 30 メートル) 以内では、いかなる候補者、法案、または政党に賛成ないし反対する選挙運動を行ってはいけない」と定めています。

今回の予備選挙の案件の一つに、「修正第 2 条を尊重し、コンシールドキャリー (外から見えないように銃を隠し持つこと) に関する制限を緩和する」という法案の是非があったため、Driskill さんが投票所であの T シャツを着ていたことは、「選挙運動」にあたると判断されてしまったのです。

Driskill さんは一旦退出し、投票所の外 (100 フィート以上離れた場所) に立っていた共和党の候補者からコートを借り、それをシャツの上に着てから投票所に入り直し、無事投票を終えたとのことです。

 

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